テニスランキングATPランキング、ATPレースの仕組みと計算方法
ここ最近は錦織圭選手の人気でテニスの人気が上がってきて嬉しいのですがよくテニス世界ランキングが発表されて錦織圭選手が10位以内とか5位以内とか話題になりますが、このランキングの計算の仕組みが少々複雑なので整理しておきます
男子テニス協会(ATP)ランキングについて
まず男子国際テニスのランキングには、2つの種類があります。
通常世界ランキングと呼ばれるのは「ATPランキング」で、相撲の番付表みたいなものになります。そしてもう1つがATPワールドツアー・チャンピオン(ATP World Tour Champion)で「ATPレース」(ATP Race)と言われるその年の成績表です。
まずATPランキングの仕組みについて
ATPランキングは簡単に言ってしまうと過去1年間のランキングを競うものになります。過去1年間というのは何を意味しているかというと、1年前の同一大会で獲得したポイントが消滅して今年の大会で書くとしたポイントが加算されていく過去1年間の累積ポイントなのです。
具体的に説明しますと、錦織圭選手は全米オープンテニス2014で準優勝をしました。その時点で1200ポイントを取得しています。しかし全米オープンテニス2015において錦織圭選手は初戦敗退しています。初戦敗退の獲得ポイントは
10ポインントですから錦織圭選手のポイントは マイナス1200プラス10=マイナス1190ポイントということになるわけです。
つまり1年前の大会で優勝した場合は今年も優勝して初めてポイントを維持できるわけで昨年を常に上回る成績を取っていかないとランキングは簡単に下がってしまいます。
さらにこのポイント算定される大会は上位の18大会に限られますので、やたらとポイント稼ぎのために下位の大会に出場しても意味がないのです。現時点のテニスの本当の実力を表したランキングと言えると思います。
トップ30位以内の選手に課されるルール
ATPランキングにはトップ30位以内の選手に課される特別なルールも存在します。
トップ30位以内の選手はどの大会に出場しても予選免除となりますが、以下のような出場しなければならない義務も存在します。
グランドスラム大会に4回出場
マスターズ1000のランクの大会に8回出場
ワールドツアー500に3回出場
ワールドツアー250に2回出場
つまり合計18大会に出場しなければならないわけです。
各トーナメントのポイント表
以下が各大会種別のポイント表になります
6 | 優勝 | 準優勝 | SF | QF | R16 | R32 | R64 | R128 |
グランドスラム | 2000 | 1200 | 720 | 360 | 180 | 90 | 45 | 10 |
マスターズ1000 | 1000 | 600 | 360 | 180 | 90 | 45 | 10(25) | (10) |
マスターズ500 | 500 | 300 | 180 | 90 | 45 | (20) | ||
マスターズ250 | 250 | 150 | 90 | 45 | 20 | (5) |
ワールドツアーズファイナルで重要なATPレース
次にもう一つのランキング ATPレースですがこれは毎年1月1日から0ポイントで横並びにして計算されてていくポイントレースです。
ATPレースは新たなポイント獲得を累積していきますので1年のはじまりのころはATPランキングとかけ離れたものになる可能性がありますが、年末に近づくにつれてATPランキングとATPレースはほぼ同じような順位になってくることになります。
なぜこのATPレースがあるかというと11月までの累積ポイントが高い順に、上位8名が、『ワールドツアーズファイナル』への出場権を獲得して年間のチャンピンを争うことになるわけです。